2016/12/22 00:11

数あるアメリカ文具の中でも、最もアメリカ的といってもいい文房具がこの「リーガルパッド」ではないでしょうか。
個人的にも特に思い入れのある商品です。

 

 

 

世の中に「インターネット」なんていうものが影もカタチもなかった時代(いまから20年くらい前でしょうか)、私のような田舎者の青年が生のアメリカに触れることのできる唯一の手段が、映画でした。
昔からアメリカという国の文化に強い憧れを抱いていた私は、映画の中の風景や彼らの生活の様子を映画を通して夢中で見ていました。
なんでもない街並みや安い食堂、コーヒーショップ、自分で給油するガソリンスタンド(当時の日本にはなかった)に併設された雑貨店、家庭での何気ない食事風景、彼らが穿いている独特の色落ちを持ったジーパン、などなど、物語のスジそっちのけでそんなものばかり見ていました。
そしてそんな中でも特に気になったのが、今回ご紹介するリーガルパッドです。

 

 

それは当時観ていた映画にほとんど登場していたといってもいいくらい頻繁に出てきました(もちろんいまの映画にも出てきますよ)。
アメリカでは会社で家庭で、最もポピュラーなメモ・パッドです。
ただのメモ・パッドのようですが、すごくかっこいいように私の目に映り、アレが欲しい!と痛烈に思いました。
でもね、当時は実物を手にすることはおろか、この「リーガルパッド」という名前すら、私は知ることができませんでした。
だって、どこにも売ってないんです。
今でこそ日本でもあちこちで見かけるリーガルパッドですが、当時はおそらくどこにも売ってなかったんではないでしょうか。
銀座の大っきな文房具屋さんにだってあったかどうか、、、、、
アメリカでは、それこそどこにでもあるのに、なぜ日本にはどこにも売ってないんだ?
はじめに言った通り、インターネットなんてない時代ですからただの田舎の青年にはあの黄色いメモパッドがなんなのか調べる術がありません。
どこにも売ってないから、そこらへんで黄色い無地のレポート用紙を買ってきて自分で緑の横線と赤いタテ線を引いて使ってみたりしました。
これは当時相当虚しかったですね。
でも仕方ありません、全然どこにも売ってないんですから。
そしてどうやってもあの黄色いメモパッドを手に入れられないまま月日が流れ、ついにインターネットというものが世の中に普及し私のような田舎青年にも使えるようになると、私は一目散にあの黄色いメモパッドのことを調べ、そしてやっとわかったんです。
あれは「リーガルパッド」というものであるということが!!
うれしかったですね。とてつもなくでかい弁当箱のようなノート・パソコンの画面を見つめて「リーガルパッドか、リーガルパッドというのか」と一人つぶやいていた記憶があります。
初めて手に入れたときはさらに感動しました。
meadの表紙付きのやつと、丁寧にビニール・コーティングされたやはりmeadのやつを当時は珍しかったネット通販というもので恐るおそる注文したんです。
初めて手にしたリーガルパッドはいまだに使わずにとってあります。
もったいなくてとてもメモなんてする気になれなかったんです。

 

 

なんだかバカみたいな話ですね。
でもね、これはin my Deskでもお売りすることはできません。あしからず。

 

というわけで、私にとっては特別なリーガルパッドですが、そんな思い入れなど、もちろんこれっぽっちも必要ありません。
普段使いでガシガシ使えるとっても便利なメモ・パッドです。
会社にご家庭に、常備しておくとなにかと重宝しますよ。
in my Deskでは現在1冊270円で販売中。3冊までならクリックポスト便180円で全国に送っちゃいます。
「一家に一冊リーガルパッド!」
ぜひどうぞ。

 

 

ちょっと余談ですけど、、、
向こう(アメリカ)ではリーガルパッドはホントによく見かけます。
初めてアメリカに行ったときは「ああ、やはり映画の中だけじゃないんだ」と感心しました。
コーヒーショップでカウンターから奥を覗くと事務机の電話の横に置いてあったり、レストランで打ち合わせをしているビジネスマンがお互いテーブルに置いていたり。
コンビニとかドラッグストアでも必ず売ってますし、文房具屋さんに行くと、いろんなメーカーのものがそれこそ山積みになって売ってます。
ただのひとつのメモ・パッドが、ただのメモ・パッドとしてここまで市民権を得ている事象って日本ではちょっと例がないですよね。
なぜそこまでリーガルパッドなんだ?と思うし、と同時に、そんなところがまた、アメリカ文房具の面白いところでもあるのだなあ、と私は考えます。