2016/08/22 13:11
何かとストレスの多い世の中です。
しかし、現代社会に生きる私たちにとって、ある程度のストレスは仕方のないことでしょう。
会社や学校に行って毎日他人と関われば、なんらかのストレスは多少なりとも発生してくるものです。
洞窟にもぐって一人でひっそりと生きていくわけにもいきません。
問題は、受けたストレスをどう処理していくか、ということだと思います。
よく聞く「ストレス解消」というやつですね。
ただ、改まって「ストレス解消」なんていうことを深く考えてしまうと、とんだ空回りになってしまう例も少なくないみたいです。
もともと好きでもないのに、「ストレス解消」のために休みの日に丸1日かけて訳のわからない山に登ったり、
「ストレス解消」のために、本格的な自転車を購入して休みのたびにサイクリングに出かけ、その自転車のローンを返すためにストレスの主な原因となっている会社で頑張って働きます。
時間とお金を大いに消費し、気がつけば期待したほどストレスは軽減しておらず、次回の山登りのお誘いに手放しで喜んでいない自分に気づてみたりするのです。
たかが「ストレス」、あまりむずかしく考えない方がいいかもしれません。
そこで in my Desk がおすすめするのが、「文房具をちょっと変えてみる」ということ。
いつも会社でなに気なく使っているペンやノートを、ちょっとイカしたものに変えてみるんです。
「は?そんなことでストレス解消になんかなるかよ。だいたいさ、あんた文房具屋だからそんなこと言うんでしょ、売りたいだけじゃん」、と思ったあなた、いやいやどうして、・・・いやね、ま、買ってほしいというのもちょとはありますけどね、でも決してそれだけじゃないんです。
こんなそんなささいなことが、意外と役に立つんです。
たとえば、上司に小言や嫌味を言われるだけの憂鬱で仕方のない月一の会議が始まろうとしている時、あなたは深いため息と共にカバンから筆記具を取り出し、会議テーブルの上に置きます。
そのとき、いつもと違ったイカしたノートとシャープペンに目を留め、あなたは思い出すのです。
「あ、そうだ、ノートとペン変えたんだった」。
そして、その瞬間だけ、あなたはこれから始まる嫌な会議のことを忘れ、心がフッと軽くなる感じを味わうはずです。
それはほんのちょっとのあいだです。次の瞬間にはまた現実に引き戻され、定刻通りに会議は始まり、いつものように上司の嫌味が雨のように降ってきます。
当然です。
文房具を変えたからって、会議が中止になるとか上司の機嫌が良くなるとか、そんなことはありません。
ただいつもとちょっと違ったノートを見て、心がフッとなるだけです。
「そんなことか」、とあなたは思うかもしれない。はい、たしかに「そんなこと」です。
しかし、この一瞬心がフッと軽くなるとき、あなたのその、みぞおちあたりにあるドス黒い色をしたストレスは、ほんのわずかですが、確実にその色を薄くしているはずです。
「そんなこと」で、いいんです。
「そんなこと」という、ささやかな楽しみを積み重ねて、私たちは日々をやり過ごしていくのではないでしょうか。
ストレスの原因が会社だからって、そう簡単に仕事は辞められませんよね。
ならば、こういうちょっとした「心のフッ」をつなぎ合わせて、毎日をこなしていくしかないと思うのです。
休みの日に行う趣味や活動は、休みにならないとできないし、休みにが終わった途端に地獄のような気分に陥ります。
これじゃ逆にストレスが溜まってしまいますよね。
それだったら、趣味はあくまでも趣味として、日常はそんなささやかな楽しみを「あて」にして過ごした方がいいと思うのです。
「あ、そうだ、文房具変えたんだった」。
なかなかのもんです。
実体験で言ってます。
私も延べ15年くらいのサラリーマン生活を、この「あ、そうだ、文房具変えたんだった」で、なんとかやり過ごしてきました。
そして人生が良い方向に変化するその日を心待ちにしてひっそりと、でも一生懸命に日常をこなしてきました。
変化はきっとやってきます。いつか必ず。
あきらめずに、今はとりあえず「あ、そうだ、文房具変えたんだった」で日々をやり過ごしてください。