2016/07/29 18:05

当然ですが、今日も文房具のお話です。

あなたは「セロテープ」はご存知ですか?

もちろん知ってますよね。

カタツムリのお化けみたいながっしりしたホルダーに装着されていて、使うときはピーっと引き伸ばして付属のギザギザカッターでピリッと切り離し、封筒のフラップやいろいろなモノを接着するオフィスや学校では欠かせない事務用品ですね。

 


それから「マジック」はどうでしょう?

こちらももちろんご存知ですね。

大きめの紙に太めの字を書くときに必要不可欠な筆記具です。

 


これらのものを私たちは日常的に「セロテープ」「マジック」と呼んでいます。

セロテープで貼っておけばいいよ」とか「マジック貸して」とかなんとか言って。

ですが、たとえばNHKのアナウンサーは、テレビのニュース放送なんかのときは絶対に口にしません。

なぜかというと、これらの名称は特定のメーカーの「商品名」だからです。

「セロテープ」はニチバン株式会社の登録商標ですし、「マジック」は「マジックインキ」として(株)内田洋行という会社が商標登録しています。(作っているのは寺西化学工業(株)。ちとややこしい)

国民から受信料を徴収して運営しているはずのNHKが、特定のメーカーの特定の商品名を口にしてしまっては、これは困ったことになってしまいます。

「おい宣伝かよ!」「裏で金もらってんじゃねえの!?」などということにもなり兼ねません。

したがって、NHKのアナウンサーさんはセロテープは「セロハンテープ」、マジックは「油性サインペン」や「マーキングペン」などと呼称するはずです。

 


しかしながら、この資本主義社会のスポンサー契約などという混み入った裏事情とはあまり関わりのない私たち一般市民は、日常的に普通に「セロテープ」「マジック」と言っていますね。

なぜこんなことになるのか?

それは、発売時期とシェア率が深く関係しているものと思われます。

セロテープもマジックインキも、日本で初めて発売されたものです。

その便利さからずっと売れ続けるロングセラーとなり、他メーカーも次々と類似品を出しますが、初めからあるものには到底かないません。

マジックは「マジック」なのです。

 


これって実はもの凄いことですよね。

商品名がそのものズバリを指す言葉になってしまう。すごいです。

一企業にとってはまさに勲章みたいなものではないでしょうか。

セロテープは1948年から、マジックインキは1953年から売れ続けているんです。

すごい。

 


こういうのは他分野でもたまにありますね。

代表的なのは「ウォークマン」。

40代から上の年齢の人たちなら絶対知っているでしょうね。

カセットテープに吹き込んだ(「吹き込んだ」。なつかしい!)音楽を外に持ち出してヘッドフォンで聴くやつです。

当時は一世を風靡したといってもいいでしょう。

さすがに今ではあまり聞かなくなりましたが、携帯型音楽プレイヤーのパイオニアです。

ソニーの「ウォークマン」がなかったら、現在のiPodや携帯電話も決して作り出されなかったはずです。絶対に。

 


ということで本題です。

油性サインペンの日本代表が「マジックインキ」なら、アメリカ代表は問答無用でこの「Sharpie」(シャーピー)です。

 

 

1964年の発売で、今ではアメリカ国民の実に80%が使っていると言われる油性サインペンです(アメリカではマーカー)。

 

 

 

メジャー・リーガーやロック・スターにサインを求めるときはほぼ間違いなくシャーピーを差し出します。

 

 

ミシガン州出身のジョーをはじめ、お店に来るアメリカ人のお客さんはみんな「お、シャーピーだ」と、懐かしそうに手に取ります。

 

 

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